でっかいものにはロマンがある
学生時代は機械工学科でトライボロジー(※)について研究してきました。研究データの解析に機械学習の手法を学び、興味を持ちました。物理現象の多くは基本式の解明はされていますが、外乱の影響や変化についてのメカニズムはとても複雑です。それをAIで解明したい、という思いが強くありました。だからものづくりの会社で仕事をしたいと思うようになりました。どうせやるなら、でっかい機械を使う工場がいいなあ、と。なぜって? 大きな機械には、ロマンがあるでしょう?(笑)
※トライボロジーとは潤滑、摩擦、摩耗、焼付き、軸受設計を含めた「相対運動しながら互いに影響を及ぼしあう二つの表面の間に起こるすべての現象を対象とする科学と技術」
あらゆる分野のプロから学べる
例えば、加工機を制御するPLCはまったく未経験の世界で、苦労しました。悩んでいると「別の部署に詳しい人がいる」と聞きつけ、相談に押しかけました。制御のプロ中のプロ。私が想像さえしなかったアイデアを次々に繰り出して、加工データ収集のためのプログラムを書き、内容の解説までしてくれました。また工場から送られてくるデータを本社コンピュータで解析、見える化して工場のモニタにフィードバックするのですが、これをオンラインでリアルタイムに行うネットワークシステムの構築には、また別の社内のプロが力を貸してくれました。問題に突き当たったら、解決に導いてくれる先生が社内にいる。この人材層の厚みが、当社の大きな力ではないでしょうか。