STAFF INTERVIEW

素形材生技部 プレス改善グループ/2013年入社
工学研究科 機械工学専攻卒

N.A

世界最速、業界初、前人未到の
プレスラインをつくる!

01仕事について

大量生産のために欠かせない工法

当社には、塑性、切削、熱処理、溶接(接合)、組立という、金属を加工し製品化するためのすべての技術が揃っています。その中でも私が専門にしているのは塑性加工=プレスです。加工スピードが速く、切りくずが出ないことで経済性にも優れ、大量生産に最も適した工法です。しかし、瞬時に大きな圧力をかけるので、加工の様子を直接観察することはできません。素材となる金属の弾性、塑性、加工による硬化などを解析し想定しながら、デリケートにマシンをコントロールしていかなければならない、一方ではそんな難しさもあります。

3階建てビル大のマシンを制御する

いま取り組んでいるのは、加圧力が1,500tあるトランスファープレスです。大きさは3階建てのビル程度もあります。トランスファープレスとは、1台のマシンの中に複数の工程(金型)があり、最初の加工が終わると搬送装置で次の工程へ移動させ、これを順番に繰り返し完成品をつくるのです。
担当したプレスラインは、1,500tのプレス機を2台並べて配置しており、それぞれ9工程ずつ加工できます。9工程ずつ分離して使うこともできれば、2台を連結し18工程の加工を一気に行うこともできる柔軟性に富んだ装置。このプレスラインのポテンシャルを最大限に発揮できるよう、さまざまな付加価値の提案、実現していくのが、私の仕事です。

仕事について

02会社について

ありとあらゆるプレスがラインナップ

私は当社に中途採用で入社しました。前職はプレスメーカーで周辺機器の開発をやっていたという、根っからのプレス屋です。(笑)
アイシン福井を志願したのは生産ラインを自分の手で設計し、敷設してみたかったから。プレス屋にとって当社は、塑性加工技術の集積拠点。あらゆるプレス機がラインナップされており、そこに魅力を感じました。
プレス機に付加価値を加え使いこなす。前後の工程も視野に入れ総合的にものづくりを考えていく、そんな今の仕事にやりがいを感じています。

新規ライン構成で、生産能力を2倍増、世界最速を実現

実績として自慢したいひとつが「高速順送プレスライン」の新規立ち上げです。
従来ラインから構成を見直し、小さな工夫を積み重ねることで従来比2倍の生産加工スピードを実現しました。
この成功体験をもとに、現在改良にも取り組んでいる1,500t・トランスファープレスラインの立ち上げに臨みました。ここでは1分間に35個の生産速度を実現。上述したように2台それぞれの単独運転と2台連結運転もできる特殊なプレスなのですが、プレス間の搬送はロボットで行い、汎用機としての世界最速スピードとなりました。また、プレスの材料(ブランク材)の表裏判別、向きの判別・修正、異形(丸形状でない)ブランク材への対応も実現しました。

会社について

03未来について

業界内の困りごと、環境対策技術の開発まで
あとひと息

そして今、開発真っ最中なのが、前述プレスラインの「ボンデ対策」。ボンデ処理とは、精度アップや金型の破損防止などの目的で、プレス前に材料の表面に金属石鹸の被膜を生成させる処理のこと。プレス加工に欠かせないボンデなのですが、これがさまざまな問題を引き起こします。プレスの際にボンデ粉が舞ったり、設備内に堆積するなど、作業環境を悪化させる原因となっています。またプレス後には製品を洗浄しますが、ボンデが製品に残ったり、ボンデと加工油が混ざりヘドロ化するなどの課題があります。こうした問題や課題を、設備改造や方式の見直し、使用する液剤や周辺装置の仕様選定など、総合的なアプローチで解決していく。それが今のミッションです。同様事案で困っているメーカーが多い中、成功すれば業界内でも画期的な事例になるはずです。

プレスを徹底的に使いこなせる会社へ

プレス(塑性加工)はものづくりの大本。これまでそうだったように、これからもなくてはならない技術であり続けるでしょう。この技術を徹底して使いこなせる会社、それがアイシン福井だと思います。

未来について

COLUMN

COLUMN

クルマの未来にどのように役立っていきますか?

自動車がどう進化しても、駆動系はなくてはならないもの。当社がトルクコンバーターやオートマチックトランスミッションで培ってきた設計技術、金属加工技術は求められ続けると思っています。

アイシン福井のイチオシポイントは?

実に多種多様な部門があり、それらが連携して、日々新しいものやコトに挑戦しています。やりたいことがきっと見つかる会社です。

TIME SCHEDULE

08:15

出社、メールチェック

09:00

設備メーカーから提出された技術資料の確認

11:30

製造現場にて生産状況、不具合有無などの確認

12:30

昼休憩(食堂)

13:30

設備メーカーと仕様の打合せ

16:30

各種資料や議事録等の作成

19:00

退社

※撮影は新型コロナウイルス感染症対策を徹底したうえで行いました。

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